多機能ジャンクションボックスの自作 考察&製作編
今回は中々マニアックな内容の記事になるかもしれません。
ずっとほしかった、理想のジャンクションボックス / スルーボックスを今日、友人に助けてもらいながら自作することができましたので、記事にまとめてみようと思います。
目次:
今回のジャンクションボックスを作ろうと思った経緯
スタジオにセッションや練習に行った時、ギタリストはスタジオ常設のアンプを使うことがほとんどだと思います。特に、自分のラックやアンプを持っていない人は、MarshallやJC120、TwinR等のアンプを借りて使っていると思います。
そういった時に、自分のエフェクターボードを持参した時にアンプのInputへ直列ですべて繋ぐか、またはSend / Returnへ繋ぐか迷うことってありませんか?
さらに、スタジオによっては旧式の古いアンプや特別なアンプを置いていて、Send / Returnのついていないアンプがあることもあります。
そういった時に、自分のボードをSend / Returnありきで組んでいたり、空間系を裏に指したい時ってすごくストレスになりますよね。私はそういった経験が何度も何度もありました。
そこで、ペダルボードをジャンクションボックスでIn/Outをすべてまとめて、ジャンクションボックスのスイッチを入れたり、抜き差しをするだけでそういったSend / Returnのある場合、ない場合、直列にする/しないを直ぐに迷うことなくすばやく行えるようにしたかったのです。
しかし、一般的なジャンクションボックスやスルーボックスは、非常に単純で向かいのジャックへ配線されるだけのシンプルな物です。
多機能ジャンクションボックスの機能説明
今回、ジャンクション・ボックスを作ろうと決めてからは、トグルスイッチを入れると内部の配線が切り替わるようにしようと思っていたのですが、とあるウェブサイトで、スイッチ付きジャックを使用すると、Send / Returnへの入力ジャックにシールドがささっているかささっていないかで自動的に内部のスイッチが動いて配線が変わるようにできることを知り、これが私の理想の形だと思って今回自作することになりました。
今回作成した物は接続するとこのようになります。
Send / Returnのあるアンプを使用する場合:
ギター → チューナー → ブースター → コンプレッサー → オーバードライブ1 → オーバードライブ2 → ディストーション → プリアンプ → アンプインプット
アンプセンド → ディレイ → リバーブ → ルーパー → アンプリターン
こちらは、アンプインプットへ行く配線とSend / Returnいきが分裂します。
Send / Returnがないアンプや、直列でアンプ前にさしたい場合:
ギター → チューナー → ブースター → コンプレッサー → オーバードライブ1 → オーバードライブ2 → ディストーション → プリアンプ → ディレイ → リバーブ ルーパー → アンプインプット
こちらはすべてのエフェクターが直列になります。
スイッチジャックを使用することで、シールドがさしてあるか挿してないかだけで非常に簡単にセットアップをできるようになります。
製作写真
それでは、製作時の写真をのせていきます。
こいつらがスイッチ付きジャックです。とくに左上の袋に入っている奴がみそです。
まずはアルミケースをマスキングしてマークします。今回は小さいですがHammondの1590Bを使用、ギリギリです。
穴あけ完了。ボール盤と、電動ドリル+ステップドリルのコンビであけました。慣れると楽ちん!
仮組み。高さがとにかくかっつかつです。
配線。汚いです。初めてやったので許してください!高さがきついので色々曲げたりしています。透明なものはクリアファイルで、蓋と接触するので絶縁しています。
一般的なジャンクションボックスやスルーボックスと違い、少し複雑になっています。
完成です。無骨で私は凄く好きです。まだマーキングしていません。
右上がギターインプット、その左がアンプセンドへ、その右がアンプリターンから、一番左上がアンプインプットです。
側面の4つがペダルボードへの配線です。こちらは常時さしっぱ。
上の4つのうちの、Send / Returnへシールドがささっていれば全部まっすぐにIn/Outのスルー、ささっていなければすべてが直列配線されるようにスイッチされます。
終わりに
長くなってしまいましたが以上になります。いかがでしたでしょうか?
どれくらいの人がこの機能をもったジャンクションボックスに共感してくれて興味を持って頂けるのかはわかりませんが、とっても機能的で効率的な作りになっています。
スタジオでのセッティングの時間も結構短縮できると思います。
製作方法などについても興味がある方がおられましたら、Twitter等で訊いて頂けましたら少しなら力になれるかと思います。
今後、ペダルボードに組み込んだらまた報告の記事を書こうかと思います。
最後まで読んでいたいた方はお疲れ様です。ありがとうございます。
それでは。
2016/08/20更新
このジャンクションボックスのエフェクターボードへの実装と、機能の解説をした記事を書きました。是非。