Providence VELVET COMP レビュー
コンプレッサーって中々ピンとこない人も多いと思います。事実、エフェクターボードにのせていない人の方が多いですし、私の数少ない音楽仲間内でもコンプを利用している人はあまりいません。
しかしコンプレッサーはいい物です。今回は、Providenceの名コンプレッサー、Velvet Compの簡単なレビュー記事を書いていきたいと思います。
コンプレッサーの細かい役割等については自分でうまく言葉にまとめる事が出来る気がしないのと、100%理解していないため割愛します。Googleで「コンプレッサー 機能」とでもググれば詳しい解説が沢山出てきます。
それよりも、私がこのVelvet Compをずっと実戦で使ってきた音のイメージや感想と、使用方法を紹介していきます。使用歴は(たぶん)4年くらいだと思います。個人的にも非常に使用頻度の高いペダルです。
まず、このコンプレッサーがやってくれることは、大きい音から小さい音までを均一にそろえてくれます。また、音のアタック感も揃えてくれます。
さらに、ギターのサスティーンを伸ばしてくれます。
また、Levelの上げ具合によってはクリーンブースターとしても使用できます。
ノブは、左がLevel、右がSustain、真ん中がAttackです。
Levelを上げ下げすると、その通りエフェクターOn時の音量を調整することができます。
Sustainを上げていくと、音の伸びがよくなっていくのと、エフェクトのかかり具合が大きくなっていきます。上げれば上げるほど、いわゆるコンプ感が増していきます。
Attackはそのまま、音のアタック感を調整します。上げていけば、よく言われるパコパコしたパーカッシブな音になっていきます。
Velvet Compは、他のコンプレッサーでよく言われるOnにしたらすぐにかかるパコパコ感や、不自然なコンプレッション感、原音を変えてしまうようなエフェクト効果は全然感じることがなく、非常に自然なかかりかたをしてくれるな、と感じます。
SustainやAttackをあげていっても、とても弾きやすい、絶妙なエフェクトのかかり方をしていき、原音を変えないで効果が乗っていくような印象です。
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さらに、私が今まで試したことのある他のコンプレッサーと違い、Velvet CompはLevelやその他ノブを上げていっても、そこまでノイズが気にならないのです。これはとっても重要です。
一般的にコンプレッサーは、効果を上げれば上げるほどノイズがどんどん乗って行ってしまうのですが、Velvet Compは自然なかかり方と同時に非常にノイズレスです。
Velvet Compを使ったことがある人はわかるのですが、その自然なエフェクトからかけっぱなしにしたくなってしまうエフェクターです。不自然なコンプ感もないので、非常に有用です。
SustainとAttackを控えめに設定してLevelで音量を整えてあげれば、コンプレッサーというより音を整理してくれるプリアンプのような印象で使うことができます。
Attackを上げていけば、いわゆるコンプらしいパキパキとした歯切れのいい音もしっかりと作れます。カッティングの時やソロギターの時などに大活躍します。
私の使用例を少しご紹介いたします。
まず、やはりクリーンの時に使いたくなります。私はSAITO GUITARSのS622という、いわゆるスーパーストラト系のSSHギターを使用しているのですが、特にフロントとミドルのミックスの音にかけてあげると、非常にまとまりがあり、耳に優しいのにしっかりと抜けてくる綺麗な音になります。
特に、コンプレッサーの後にプリアンプ/ブースター的なペダルをOnにしてあげると、めちゃくちゃ綺麗な、ハリのある原音を損なわないクリーンサウンドが出来上がります。
私の場合は、Velvet Compの後にLeqtiqueのCLHDをブースターというよりはプリアンプのような形で使用しています。
また、コンプレッサーは一般的にエフェクターボード上シグナルの一番最初においている人が多いと思うのですが、固定概念を捨ててコンプレッサーの前にブースターを置いてみましょう。
ブーストされた(プリアンプ的に調整された)音が一度コンプレッサーに入ることによって、調整された音を一度さらにまとめて上げることができます。具体的に私の場合は、Velvet Compの前にRC Boosterを置いています。
これによって、コンプ後のエフェクトへの影響を大きく変えることができるので、より多彩な音作りを実現することができます。
たとえば、ブースターの後にもう一度ブースターを踏むと、シグナルが大きくなり歪むことが多いと思います。しかし、ブーストした音を一度コンプレッサー圧縮することによって、その後のブーストでも歪まなくなり、2段階ブーストされたクリーンな音を作ることができます。
特にVelvet Compの場合は入力される音に対する元音自体の変化の影響が非常に少なくナチュラルにかかるため、その後に再度加工する場合も自然にかかってくれるため使いやすいです。
さらに、前にも記載した通り他のコンプレッサーとくらべても非常にノイズレスなため、前後で加工した音を入出力した場合にもノイズが増大するリスクがとても少ないです。
その他の使い方として、オーバードライブやディストーションペダルの前に踏んであげることで、素の歪みサウンドとはまた違ったキャラクターの音を作ることができるため、使用しています。
圧縮されていない音が入るか、圧縮された音が入るかで、歪の音の挙動はかなり変わってきます。
私は電気的な特性などは全然理解していないので解説することはできませんが、イメージとしては、Velvet Compを踏んだ後のドライブというのは素の状態よりも、よりコントロールされた、落ち着いた音になる印象です。
入力量が均一に制限された状態で入っていくので、ダイナミクスには欠けますが、そういった音はそういった音で一つのキャラクターとして有用に活用することができます(たとえばバッキングの時や、バックの音が多い状態でのリード等)。
是非試して欲しいですね!
ProvidenceのVelvet Compは、プロの方にも使用されている(元々は今剛さん用の開発だったのかな?)実績もある非常に優秀なコンプレッサーです。
他のコンプレッサーとはまた違った音のキャラクターを持っており、ノイズレスで自然なかかり方が特徴です。
また、自然にかかるだけではなく、コンプレッサーらしいパキパキとした音も作れますし、Levelを上げてブースターとしても使用できます。
価格的には少し高価な買い物にはなってしまいますが、持っていると一生相棒になる超おすすめのペダルです。
以上になります。少しでも参考になれば幸いです。
それでは。
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